『ジュマンジ』
『ジュマンジ・ウェルカムトゥジャングル』が公開されるというので今回は元となっている『ジュマンジ』を。
○ストーリー
1969年、大規模な靴工場の社長を父に持ついわゆる気弱なおぼっちゃまタイプのアランは厳しい性格の父とケンカをしていた。
ある日アランは地面の中から「ジュマンジ」という不思議なボードゲームを拾い自宅で友だちのサラと一緒にそのゲームを始める。
ジュマンジというボードゲームはサイコロの出た目に応じて不思議な現象が起こり、その現象もゲームが終わるまで止められないという呪いのボードゲームだった。
アランはそこでジュマンジの中の世界に閉じ込められてしまう。
舞台は1995年になり当時アランが住んでいた家は空き家になり、ジュディとピーターという子どもの姉弟が引っ越してくる。
そこで2人はジュマンジを見つけてしまいそのボードゲームを始めてしまう。ゲームによって大きな蚊や、猿やライオンを召喚してしまうが同時にジュマンジの世界に閉じ込められていたアラン(ロビン・ウィリアムズ)も26年ぶりに大人になった姿で元の世界に戻ってくる。
ゲームをクリアする為に当時アランと共にゲームをしていたサラもボードゲームに参加。アランとサラ、ジュディとピーターの4人でジュマンジを終わらせる為に様々な困難を乗り越える。
この映画を初めて観たときはまだ子どもだったが、ボードゲームを見つけた時のあの太鼓のような音や動物達が暴走してるシーンなどワクワクが止まらなかった。ライオンが出てくるシーンはかなりビビった。また次から次へと出てくるマス目の仕掛けはビックリ箱を覗くような楽しさがある。
CGなんかの出来もかなり良く出来ていて今見てもそんなに違和感なく見れるのだからとても素晴らしい。現代の子どもが見ても楽しめるのではないだろうか。
この映画のさらに良いところは完全なるハッピーエンドということ。
物語の終わりにジュマンジのゲームを終わらせた4人だが、アランとサラがまさかの26年前の子ども時代に戻るのである。なんとジュマンジを終わらせたことによりパラレルワールドに突入。父とケンカをして二度と会えないと思っていたアランは26年前に戻ったことにより無事に父と和解。
時は流れて晴れてサラと結ばれて後を継いだ靴工場も大成功。ハッピーエンド。
その後ジュマンジを知らずアランとサラとも出会っていないピーターとジュディと再会。
こんな都合のいいハッピーエンドがあるのかと驚いてしまうがそこがエンタメ作品の良いところ。とことんまで幸せに終わらせるという精神がなんとも気持ちのいい。
最新作を鑑賞前にこの作品に触れてから鑑賞するとより一層楽しめるのかもしれない。
『ナイスガイズ!』を楽しく観るコツは肩の力を抜くこと
以前から気になっていた『ナイスガイズ!』ようやく鑑賞。
アカデミー賞を受賞したラッセル・クロウとゴールデングローブ賞を受賞したライアン・ゴズリングが主演のアクション映画!
主役がこの2人なのだからどんなにかっこよくクールな作品になるのだろう期待して見始めた。
しかし!!見て行くうちにそのイメージは跡形もなく崩れた。悪い意味ではなくいい意味でだ。
この2人を主役にしておいてこの作品、コメディ路線まっしぐらである。みていくうちにコメディ要素がどんどん強くなっていく。
やられた。
こんなの面白いに決まっている。
さらに話もしっかり面白い。
最後の方はつい前のめりになって観てしまった。なかなか強い映画だ。
簡単なストーリー
年ごろの娘を持つ酒好きの冴えない探偵マーチ(ライアン・ゴズリング)がとある依頼を追っていたところ、その依頼をやめるよう示談屋のヒーリー(ラッセル・クロウ)に脅迫されてしまう。
しかしヒーリーもひょんなことからマーチが追っている依頼を追うハメに。
目的が合致したヒーリーは探偵マーチと共に半ば強制的にタッグを組み依頼を追う。また、マーチの娘ホリー(アンガーリー・ライス)も2人の依頼に興味を示しだんだん2人と共に事件に巻き込まれていく。
冴えない探偵とその娘と暴力的なオジさんの3人の会話劇がとても面白い。セリフの言い回しやらがとても良くて終始笑っていた。
特にライアン・ゴズリングの演技は『ラ・ラ・ランド』や『ブレードランナー2049』とはあまりにもかけ離れた顔芸やらオーバーリアクション多めの演技で、ライアン劇場を存分に楽しめた。
ラッセル・クロウもおふざけ少なめの役とはいえ今まで演じた役の中ではかなり闇を背負っていない方のラッセルではなかっただろうか。
主人公の娘役を演じたアンガーリー・ライスは相変わらず可愛い。というかそもそもこの作品観ようと思ったのがアンガーリー・ライスちゃんが出てる映画を観たいという所から始まっているのだから。
作品の中でもあどけなさの中に大人な雰囲気も出ていて良かった。なんて略したらいいのか分からないけど、アンガーちゃんなのかライスちゃんなのかガーリックライスちゃんなのか分からないけどとにかく可愛いので娘に欲しい。
ガーリックライスちゃんの魅力について話していると終わらないので、作品に戻ろう。
とりあえず言いたいのはこの作品はアクション映画でもあり、それ以上にコメディ映画でもある。ポルノ女優うんたらかんたらとか出てくるし「僕は死んでいるから会話できない」とか言いながら会話をしてくる抗議活動をしている集団もいて、ジョークの種類が様々である。
普通なら大事な所でかっこいいところを見せる主人公が大事なところでもやっぱり冴えなかったりする。
だからこそ面白い!魅力的!肩の力を抜いて楽しめる!
この作品のようなエンタメ的な映画は正直大好物だし、大好物な人はたくさんいると思う。
午後にテレビでやっているロードショーを気軽に観るような感じで、土曜の深夜にでも誰にも邪魔されない空間で軽くお酒を飲みながら観ると存分に堪能できるのではないだろうか。
『アトミック・ブロンド』の色使いと衣装がとても良い
シャーリーズ・セロンが主演を務めた2017年公開のスパイアクション映画。
シャーリーズ・セロンは『マッドマックス』の影響で強くたくましい印象があるがこの作品を見たらその印象はさらに強まった。
物語はベルリンの壁崩壊に歩み寄ろうとしている東西冷戦時代のベルリン。
MI6に所属しているブロンドの髪の主人公(シャーリーズ・セロン)が同じくMI6に所属している諜報部員の男とタッグを組んで任務を遂行しようとする。
途中主人公をストーカーしていた女(実はフランスの諜報部員)と恋仲になったり、各々目的の為に騙し合いをする過程もありつつ最終的には主人公は目的を達成する。
その目的の達成は当初受けた任務の達成とはちょっと違ったりするのだが、それがなかなかに面白い。
前半は登場人物の位置関係とか調査のようなシーンがよくあって少し退屈してたが後半に徐々に話が動き出してからは面白く感じた。スロースタートという感じか。
この作品の色使いはとても良かった。主人公の部屋などが青みがかった雰囲気の中に赤いライトもあってクールなシーンや情熱的なシーンで上手く使い分けられていたと思う。
シャーリーズ・セロンの衣装も良かった。1つの場面ごとに変わった?ってなるほど衣装の種類が多く場面の雰囲気に合わせていたんだなぁと思った。
アクション自体はスタイリッシュな場面よりも泥くさく生々しい傷が残った戦闘シーンのほうが印象に残った。30年前から舞台だからそんなに高性能武器でバッサバッサやられても困るもんな。
音楽もその時代の音楽を流していたので好きな人にはたまらないのでは。
総括するとストーリーや見せ方が少し普遍的ではあるが、そのほかの点が補ってくれているので全体通してみると楽しい作品。
最近スパイ映画増えたな。