2022年のアニソンベストテンの話。
年末、年の暮れ。
まだやってない事といえば、そうだね、今年のアニメ主題歌の話だね。
特に毎年やってるわけでもないのに突然始めるよ。俺はそういう人間だ。俺はそういう人間。
アニメも見てほしいし、曲も聴いてほしいし曲中の映像にも目を向けてほしいので、曲だけの好みじゃなくて映像なども加味してチョイスしたよ。俺はそういう人間だ。俺はそういう人間。
第10位
『進撃の巨人 final season』ED
悪魔の子/ヒグチアイ
『進撃の巨人』はシーズンによって展開がかなり変わっていくので、曲のテイストも変わっていく。この曲は今回のシーズンにとても合っていたと思う。
作品中の世界観の側面や、神話の世界観の側面のどちらを取っても深みを感じれるのでとても良い。
盛り上がるはずのサビがアップテンポじゃなく、伸びやかになるのが開放的でとても好き。
第9位
『それでも歩は寄せていく』ED
50センチ/八乙女カンナ(中村カンナ)
この楽曲は単純に曲が好みという理由。
サックスを使った曲が大好きすぎて。1サビの【気付いて 50センチ圏内】
のサックスのメロディが気持ちいい。
リズムもメロディも好き。
後、最初のメロの【隣って言葉は意外と汎用性がある】の歌詞の耳心地がいい。
8位
『モブサイコⅢ』OP
1/MOB CHOIR
3期まで続いた作品のクライマックスシリーズ。
一見ごちゃっとしたように見えるこのオープニング映像も味があって面白い。
ごちゃっとした映像から、Bメロのエフェクターを踏んでからの映像と音楽のマッチがとてもかっこいい。
7位
『ブルーロック』OP
カオスが極まる/UNISON SQUARE GARDEN
スポーツ漫画を原作の作品にしては随分と物騒な楽曲。
王道のサッカー漫画というよりは生き残りをかけたサバイバル要素も含んだ作品ということを聞くと、この楽曲のテイストにも頷ける。
どこか怪しげな雰囲気を感じるのにサビではしっかりと王道で、正面から必殺の王道パンチを叩きつけるのはUNISON SQUARE GARDENならではの戦法と感じる。
ちなみに2番以降はますます怪しくなる。ヤバすぎんだろ。
6位
『SPY×FAMILY』OP
SOUVENIR/BUMP OF CHICKEN
1クール目オープニングの髭男のミックスナッツではスパイ要素が要所に見えた曲や映像とは違い、今回のOP映像ではキラキラとした日常が多く描かれる。
SPY×FAMILYの日常系の要素を使った綺麗な映像と綺麗な楽曲の調和性がとても良い。
藤原基央が優しい楽曲を歌うと嬉しい。
5位
『チェンソーマン』ED
CHAINSAW BLOOD/Vaundy
毎週豪華なアーティストがEDを歌い、OPでは米津玄師がマッチョになるので有名になったチェンソーマン楽曲、自分的には1話EDのこの曲を推したい。
チェンソーの音から始まり、作品特有の不穏感を上手に出している雰囲気がバッチリな楽曲。
Vaundyはアニメにしてもドラマにしても、作品の理解を楽曲に落とし込むのがとても上手。
分かりみが深いとはまさにこの事。
4位
『くノ一ツバキの胸の内』ED
あかね組活動日誌/戌班、未班、辰班、他…
このED曲は他の作品と違い、ある仕掛けがされている。
同じ楽曲が毎話違うクリエイターによってアレンジされているという点だ。
この動画では個人的に好きだった『銀魂』の楽曲を歌っていたDOES 氏原ワタルのアレンジVer.を紹介しているが、
週替わりで同じ楽曲をキャラ達の性格や雰囲気に合わせてバンドマンやアニソン作家が違うアレンジするという手法でEDを手掛けている。
歌詞やコード進行まで違っており、作家の個性や遊び心が出ている。
アニソンというジャンルの自由度が広くなる。
全曲聴き比べがオススメ。
3位
『サマータイムレンダ』OP
アニソンの王道を突っ走っているノリの良い楽曲。昔ながらのアニソンの良さを感じる。
なんやかんやこういうシンプルにカッコいい楽曲が大好き。
放送時にディズニープラス限定の配信だったので話題にならなかったのだが、作品自体も面白いよ。
2位
チキチキバンバン/QUEENDOM
作画がめっちゃいいわけでも、物語でぶったまげるような展開がないのに『パリピ孔明』が人気になったのはこの楽曲があったからに他ならないと確信している。
ハンガリーのパーティーキングが歌った曲を、空耳を交えて歌ったところ、メロディとダンスの中毒性でヒットした。
この作品と楽曲のヒットはこのパーティーキングの曲を見つけた人の功績が大きいので、評価してあげてほしい。
そして踊りやすく楽しいダンスを手がけた振付師もすごい。
1位
『まちカドまぞく2』 OP
ときめきランデブー/shami momo
映像付きで見るとなお良いので、見てね。
とにもかくにも楽曲の凄さ。
日常系アニメなのに変調に重ねる変調。癖のあるコード進行。中毒性のあるマイナーコードの連続??(音楽に詳しくないから分からない)
やばい。まんがタイムきららを舐めてるのか。
まんがタイムきららってもっと王道で、ハッピーなコード進行でみんなで手を繋いでジャンプするんだろ。
キャラは可愛いのにバックの音楽が変態のそれじゃん。映像で誤魔化してるけど挑戦がエグいじゃん。ベースラインがエッロいじゃん。
可愛い映像に変態の音楽性じゃん。
映像の可愛さと音楽性のギャップにやられて、2022年の個人的アニソンランキング1位でした。
個人的にはまちカドまぞく1期EDも歌詞の耳障りの良さと、楽曲の変態性があってオススメです。
スラップの鬼。
アニソンってデカい括りだけど、アイドルもロックもHIPHOPもストリングスも全部アニソンだから面白いね。
来年のアニメもアニソンも楽しみ。
2022年の大河ドラマが面白かったのでオススメな話。
つい最近、最終回を迎えた2022年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』。
大河ドラマを何年か観ているが、
今まで見てきた大河ドラマの中で鎌倉殿は一番好きな大河ドラマだったのでオススメするよという話。
オススメの理由をいくつかの項目で話してみようと思う。
大河ドラマと聞くとお堅く地味で難しい。
そもそも歴史はなんか面白くなさそう。
そんなイメージが払拭できれば。
1.主人公の知名度が低いのに人気作になっている
鎌倉時代を舞台にしている今作。
同じ時代にいる平清盛や源頼朝、源義経など有名な歴史上の人物がいる中で、
『北条義時』という人物を主人公にしている。
主人公の知名度が高いと、ある程度知っているテイで話を進められることもあるが、今回はそうでないのでその時代の歴史に詳しくなくても、時代や関係性などを分かりやすく追えるようになっている。
歴史を少しかじってる人だと知らない事が多いので歴史の知識がある人も無い人も、同じ知識量からや視点から物語を見る事ができる。
また主役となる人物の知名度が低いのに、人気があるというのはこのドラマが面白いからという事に他ならない。
2.展開の連続で続きが気になる
話が平坦に進むのではなく必ずと言っていいほど毎話に展開がある。
希望や絶望の描き方が上手い。
史実の情報があまり多くはないので、ある程度脚色ができる。(もちろん史実からは大きく外れる事はないように。)
そしてその脚色がめちゃめちゃに面白い。
また、脚色かと思っていた部分が実は史実でもありました、なんていう小ネタもあったりするのでドラマを見てから史実をみると、これ現実の話かい!って逆に史実に驚いたりもする。
3.伏線の散りばめと回収が楽しい!
この後の歴史をおおまかに知っている人には、明らかに分かる伏線を散りばめているのだが、その人たちでも後から気づくような散りばめを随所に仕込んである。
20週後に回収する伏線が平気である。気付かない人とかも絶対いるんだろうなぁって思いながら仕込んでるに違いない。
ただこの伏線に気づくとめちゃくちゃ面白い。
あと最悪気付かなくてもTwitterで有識者が解説してくれるのでワードで探せば出てくるよ。Twitterありがたい。
セリフ回しや展開など。実際に起きている歴史の話なのに史実を知っている人、知らない人でそれぞれ違った考察がはかどることもある。
素晴らしい。
4.エンタメ性が高くて見やすい
先ほども書いたように話の脚色の仕方が上手。
1話 45分の中で必ず後に関わってくるような展開があるので次回が気になる。
三谷幸喜が笑いの方の作品が多かったのもあり、ふとした時にシュールな笑いの場面もあったりなんかもする。
シリアスと笑いのバランスがよい。
展開やふとした笑いのシーンもあったりするが、それ以外では不穏なシーンの方がとても多い。
次にどうなってしまうのか、やがては死ぬと分かっているこの登場人物はどのような心情で、どのように死に向かっていくのか。
その中で周りはどのような心情でどう動くのか。
歴史というお堅い話かと思って見てみると、まるでサスペンス映画を見ているかのような人間模様の物語に心惹かれていく。
4.劇中音楽が盛り上がりを後押し
大河ドラマは普通のドラマと違ってアーティストが歌う主題歌は存在しない。
代わりにあるのがボーカルがない、テーマソングで毎週オープニングで流れるのだが、この曲がめちゃくちゃにかっこいい。
今回担当しているのはエバンコールという作曲家、
ヴァイオレットエヴァーガーデンの劇伴も担当しており、元々好きで聴いていたので、エバンコールが大河ドラマのオープニングや劇伴を担当すると知って嬉しかった。
そして期待していた通りの良さだった。
まずオープニング。
カッコよくない???
もっと、こう、重くゆっくりな感じかなって思ったら疾走感と緩急があってなんかこう、ファンタジーゲームの曲みたい。
オープニング曲だけでなく、劇中の曲もとても良い。
これはオフィシャルな動画がないけど、動画では勧められないが場面と音楽がばっちりフィットして物語を盛り上げてくれる。
かっこいい音楽だけじゃなく大事なところで流れるしんみりとした超いい曲もあるのでぜひ聴いてほしい。
5.歴史はアニメと同じだ。史跡巡りは聖地巡礼。
この物語を見ていくと、魅力的な登場人物が様々登場する。
そしてその登場人物が活躍した土地に行くとそこで実際の人物が残した寺や功績、その人物のお墓に行くことができる。
(もちろんテレビで見ているのは俳優が演じているキャラクターなのでそれとは別でしょっていうのはもちろんあるが)
この史跡巡りが、なんともいいもので。
鎌倉駅から北に歩けば、大河ドラマに出ている人物たちから祈願されていた鶴岡八幡宮がある。
改修工事はしていても800年以上前からここに存り、教科書に載っている人たちと同じものを見ている。
鶴岡八幡宮の横にそれて誰にも登られなかったような階段を登れば今作の主人公、北条義時の墓がある。
今年になってこそたくさんの人にお参りされているはずだが、それまでも自分たちが生まれる、ずっとずっとずっと前に丘の上に墓は存在していて鎌倉の街を眺めている。
あっちに行けばこの回のあの建造物が!
こっちに行けばこの人物の館の跡が!
と聖地巡礼は止まらない。
大河ドラマにハマると、旅に色取りがつき、より旅が楽しくなることは間違いない。
まとめ
なんだか色々な方面で話が広がったけど、
この作品は色々な観点から大河ドラマを初めて見るという人にはうってつけの作品なのでぜひ見てほしい。
そのうちDVDとかで見れるからぜひ見てみて。
12/29にはNHKにて午後1時から四時間にまとめて総集編が放送されるみたいなのでそれで入ってもいいかと思う。
ただ、総集編だと良さが伝わる所が少なかったりするので総集編を見て面白いと感じたらレンタルショップに行き、DVDを借りて見て欲しい。
※ちなみに5話で初動の面白さが出てきて15話でこのドラマの面白さの深みに入るよ。
衝撃の48話の感情は、47話までみてそれからぜひ観てほしい。
今からでも遅くないので『アベンジャーズ エンドゲーム』をぜひ観てほしい。
楽しかったという言葉だけでは表現できない。
1つ言えることはMCUシリーズを観続けていて本当に良かった。
知らない人からしたらただの一本のエンタメ映画。
でもファンはそんなこと全く思っていない。特別な感情と特別な思いをそれぞれ感じたと思う。
平日の昼間にも関わらず、満員のシアター。
上映終了後のシアター内の拍手は誰かが盛り上げるためにやったのではなく、この作品の敬意を表現した心からの拍手だった。
その拍手は次第に大きくなりやがてシアター全体が拍手に包まれた。
間違いなく今作は歴史に名を残す作品になっただろう。
【映画を観た方へ】
素晴らしかったよね!
ネタバレなしで感想とか無理だよね?でもネタバレとか絶対したくないよね?
なんかもう全てが最高でひたすらありがとうって感じだよね!MCUシリーズに出会えて良かったよね!
何回も観に行きたくなるよね!!
アッセンブル!!!!!
【映画を観ていない方へ】
『アイアンマン』からスタートして実に22作品のシリーズ物になっているMCU(マーベル シネマティックユニバース)シリーズ。
一本一本の作品は綺麗に完結しているが、大きなところでは1つの物語としてこれまた綺麗に繋がっている。
その壮大なサーガの集大成ともいえる作品がこの『アベンジャーズ・エンドゲーム』だ。
興味がある人は是非観て欲しい。
そして難しいとは思うが、できれば過去のMCUシリーズ21作品を全て観てから鑑賞してほしい。
長いと思う人は多くいるだろう。その通りだ。
21作品全て観ると42時間以上かかってしまうかもしれない。
ぶっ続けで観ても2日間かかってしまう。
そんな時間はないんだから無理だ!と思うかもしれない。
そんな方にも朗報だ。今はゴールデンウィーク中だ。観れるチャンスだ。暇な日、暇な時間があったらMCUシリーズを見るチャンス。
サービス業だから無理?ごめんなさい。あなた達が働いてくれているおかげで今日も世の中は回っていますいつもありがとうございます。無理言ってごめんなさい。
サービス業でGW中は無理なあなたもGWが終わってからでもいい。
映画を観れる時間があれば1作品ずつでもいいから観て欲しい。
もし過去作品全て観てから映画館は無理だよという方は、何作品か選んで観てから映画館に足を運んでもいい。
さっきと言ってることが違うだろと思われるが、理由はただ1つ。
やはり映画は映画館で観るほうが圧倒的に良いから。
ただ『エンドゲーム』を鑑賞したらまた後で観ていない過去作品見直してほしい。
そして全ての過去作品を網羅してから『エンドゲーム』をもう一度観てほしい。かなり驚くと思うので。
だらだらと話してしまったがまとめると、
①MCUシリーズの過去作品を全て観てから劇場で『エンドゲーム』を鑑賞。(圧倒的にオススメ)
②↑上の方法が難しそうな方は重要な作品をいくつか観てから劇場で『エンドゲーム』を鑑賞。
鑑賞後にまだみていない過去作品を観てDVDか何かで『エンドゲーム』をもう一度鑑賞。
③MCUシリーズの過去作品を全て観てからDVDで『エンドゲーム』を鑑賞。
という方法だ。
何度も言うが①がオススメ。本当に。
でもとにかく『アベンジャーズ』シリーズに興味を持って、作品を観てほしいなという思い。
あくまでも個人的な見解だが。
世界中でも最高に盛り上がっている『アベンジャーズ エンドゲーム』。今作は間違いなく歴史に名を残す作品となっただろう。
その作品を今この時映画館で観れるのに観に行かないという選択肢はない。ぜひ観てほしい。そしてこの映画の奥底にある凄さを体感してほしい。
全ディズニーファンに贈る『シュガーラッシュ オンライン』
久しぶりにブログを更新しよう。
映画は色々観てるんだけどついつい更新を忘れてしまうよね。反省はしていないのでまたやるかもしれない。
さてさて、早く観に行きたいと思いつつも年末年始やらタイミングやらのせいで観に行くのが遅くなってしまったが、やっと『シュガー・ラッシュ オンライン』を観てきたぞ!
【設定やあらすじ】
前作の『シュガー・ラッシュ』を知らない人もいるだろうが、この作品の主な登場人物はゲームの中のキャラクター達だ。
現実世界の人間がプレイヤーとしてゲームをしている時はキャラクター達はプログラム通りに動く。しかしゲームをやらなくなると彼らゲームの中のキャラクター達は意思を持ち行動する。
イメージとしてはトイストーリーの設定がゲームの中のキャラクターになったようなもの。
前作はゲームセンターにあるゲーム筐体の中にいるキャラクター達が活躍していた。
主人公ラルフはゲームの中の設定では悪者だが、実際はヒーローに憧れていたキャラクター。
もう1人の主人公はシュガーラッシュというレースゲームのキャラクターの1人のヴァネロペという女の子。
この2人は前作で出会い、冒険をしていき友情を深めた。その続きから始まるのが今回の作品だ。
今作は『オンライン』という副題にもある通り、ゲームセンターの筐体の中だけでなくオンラインのネットの世界に舞台の規模が広がっている。
あるきっかけから主人公のラルフとヴァネロペはインターネットの世界に飛び込む。
【みどころ】
ラルフ達が飛び込むインターネットの世界の様子は見ていて面白い。
TwitterやYouTubeなどの実在する企業も多く登場する。
Twitterではロゴマークになっている青い鳥がつぶやいたり、動画サイトでは いいね のハートマークを掃除機で回収したりなど表現方法がとても面白い。
そしてなんといってもの見所はディズニーのオンラインの世界で登場する様々なディズニーキャラクター達である。
予告で観た人は知っていると思うがディズニーのプリンセス達が勢ぞろいする。
有名どころの白雪姫やエルサやアリエルだけでなく、ポカホンタスやムーランやメリダなどのプリンセスまで。
それだけではなくダンボやベイマックス、バズ・ライトイヤーにイーヨーなどのディズニーキャラクターも。
さらにさらにMARVELからもアイアンマンやベビーグルート。STAR WARSからストーム・トルーパー、C-3PO、R2-D2も登場。キャラによってはセリフもあったりもする。
ディズニーオールスターズ大乱闘ってこの事か。大乱闘はしないけども。
個人的に1番嬉しかったのはアイアンマンが登場していたシーンに、ネット世界でデフォルメされた姿のスタン・リーがいたというところ。嬉しかったし、何か喋っている様子だったけどセリフが無かったのも相まって感激だった。
というディズニーが好きじゃない人にとっては何言ってんだか分からん状態だけど、ディズニー好きにとっては豪華すぎるカメオ出演。
ディズニー好きは絶対観ような。
ちなみに前作もソニックやクッパやパックマンなど多くのゲームキャラクターがカメオ出演しているので、ゲーム好きは前作を絶対観ような。
【感想】
まあ様々なディズニー要素が散りばめられたこの作品はディズニーファン以外の人にはどこか物足りなく感じてしまうかもしれない。
前作のゲームの世界を観てハマった人も今作のディズニー要素を観て何か違うと感じる人も少なくは無いと思う。
ストーリーも少しありきたりかなと思うところもあり。ネットの世界で冒険をする様子はとても新鮮味があって面白い。
今作は友情をテーマにしており、子供も大人も様々な観点からそのテーマを考える事ができる。
子供の時って友人と同じ道を行くのが友情みたいなところ、多少あるからね。
ただ成長するにつれてお互いの考え方や進む道は違ってくる。道が違うと友情は無くなってしまうのか…。そういうところもこの映画からは学べる。
ディズニー映画はテーマが分かりやすく伝わってくるのがとても良い。
良いところも微妙なところもある作品なのでやはりディズニー作品を好きな人が観に行くとより楽しく観れるのかもしれない。
ちなみにこの映画のエンドクレジット途中に、子供が「最近の映画は予告でやっていたシーンが本編で映されない」っていうセリフを吐くシーンがあるですね。
それ言われて思い出したのは『スパイダーマン ホームカミング』の予告のみで流れたアイアンマンとスパイダーマンが飛んでいるワンシーン。
それやってるのディズニーやんか!!
『メッセージ』
タイトルだけでは内容が全く読み取れない。
ポスターを見てもらえればなんとなく雰囲気はわかると思う。
というか日本のポスターは文字が色々書いてあるのでまあわかりやすい。この文字が不必要だと感じる時が多々あったりもするけど。
ある日突然巨大飛行体が地球に、その目的は不明。
売り文句っていうか、あらすじだなこれ。
世界の各地に12もの巨大飛行体が現れて、女性の言語学者の主人公、ルイーズが物理学者イアン、アメリカ軍大佐のウェバーと共に解明を進めていく。
いわゆる『未知との遭遇』のような題材を想像される。
そしてこの作品にも未知との遭遇同様、地球外生命体が登場する。
その姿はとてもミステリアスで引き込まれる。
現代の表現方法は多種多様でいいね!昔はチープな人形感が否めないものもあったと思う。まあそれはそれでレトロ感な恐怖はあるけども。
主人公は地球外生命体と交信を進めていくんですが、交信を取っていくうちに過去の記憶のような回想のようなものを見るんですね。
自分の娘が徐々に成長していきそれを見守るが、娘は病気なって早くに死んでしまい、悲しむ自分。
旦那は娘が小さい時に離婚して別れてしまっていたので1人になってしまった。
という記憶の映像。
しかしこの映像の話はクライマックスには予想しなかった展開に絡んでくる。
ここからは物語の大事な部分のネタバレになるので注意。
さて、ネタバレの部分を。
主人公が見ていた過去の記憶のようなもの。これは過去の記憶ではなく、未来の記憶だった!
なぜ見たものが過去のものではなく未来のものだと気づいたのかは物語の中で明らかになる。
さらに先ほど先述した別れた旦那というのが、今回の調査で長く行動を共にした物理学者のイアンだった。それも映像で見たのだった。
いま身近にいる人と結ばれ、娘も出来るが結婚相手と別れることは分かっていて娘すらも失ってしまうことも知っている未来。
それでも主人公のルイーズはイアンのプロポーズを受ける。
悲しくも美しい物語でした。
ドンパチ激しいSFではなく人間の心理や人の想いなどに重きを置いたSFというパターン。最後に多少のスピーディな場面は入れつつも全体的には静かに動く物語です。
合わない人には合わないのかもしれないけど、僕は好きでしたよ。
地球外生命体が中心になってもいいはずのこの手の映画だったのに、この映画は徹頭徹尾主人公の模様をえがいて、あくまでも【地球外生命体が来た時の人間】を中心に話が進んでいたので新鮮味もある。
なによりクライマックスの衝撃にめちゃくちゃ驚かされたからね。いいネタバラシのやり方だったと思う。
そう考えると一見『未知との遭遇』のようなジャンルの映画だと思われそうだが中身は全く別の映画だ。
人が食べられたり、腹に卵産みつけられたり、互いの人差し指合わせて友達になったり地球外生命体を扱った作品でも展開は様々。
今作はその中に新たな1つの展開が加わった。
新しい形のSFを楽しむなら是非この作品を。
ミュージカル化もされている『メリーポピンズ』を観てみよう。
国内や海外でよくミュージカル化されている『メリーポピンズ』。名前は聞いたことあるけど映画自体を観たことがない人は多いのでは。
意外にもこの作品はれっきとしたディズニー作品である。そしてディズニー映画らしいディズニー映画。
それもそのはず、この映画はウォルトディズニーが生きていた時に作られたのだから。制作にはウォルトディズニーも関わっている。
観るときはセットや作りの古い感じとかは大目にみて鑑賞してほしい。
なんて言ったって半世紀前の映画だ。作られたのは1964年。
そりゃあ作られたのがそれだけ前なら、オープニングで広がっているロンドンの街並みが明らかに絵だったり、雲の上にいる設定だけど明らかに煙が巻かれたスタジオで座っているとか現代と比べるととおや?となるような所も多々ある。
時代が時代なので突っ込みどころを探すなんて野暮なことはよして。
ストーリーは昔の作品だけあってシンプル。
ロンドンに住むある一家の話。
厳格な父親と政治運動に夢中な母親は、娘のジェーンと息子のマイケルの世話をナニー(子どものしつけをする乳母のような役割)に任せていた。
姉弟はいたずら好きでナニーはすぐに辞めてしまっていた。
そんなある日、メリーポピンズ という女性がやってきてナニーを務める。彼女は姉弟たちに見たこともない魔法のような力を見せて2人は大喜び。メリーになついていく。
メリーが家にやってきたことによって姉弟の2人だけでなく家全体の雰囲気を明るくしていき、あまり仲が良くなかった家族が変わろうとしていた。
この作品はファミリー向けのミュージカル映画だ。なのでミュージカル映画を見慣れていない子どもでも楽しく観れるのかもしれない。
一見すると日常的に見えるが、魔法が使えたり絵の中の世界に飛び込んだりなど、ファンタジー要素が広がっているのは実にディズニーらしい。
絵本の中の世界に飛び込んだ場面では、アニメーションと実写の融合の映像もあったりして、当時ではかなり驚かれたんだろうなだと思う。
ストーリー内容はシンプルなんだけど、一筋縄じゃないなと思ったのは、世界観のカオスさ。
近所の軍艦のような家が時報代わりで大砲鳴らしたり、一家の母親がやたらコミカルだったり、笑うと宙に浮いてしまう叔父さん会ったり登場人物みな不思議な性質を持っている。
起こる出来事も不思議なことばかりが多く、なんだか夢を見ているような気分。
昔のディズニーのアニメーション映画ってどこか独特の世界観を出してたんですよね。その独特さが実写になったことにより、より増していた気がする。
ディズニーの独特さは個人的に嫌いじゃないので見ていて楽しかった。
ストーリーの方は最後にはファミリー映画らしく綺麗で楽しく終わって良かったのではないかと思う。
メリーポピンズが劇中、子ども達を急がせるために何回か言っていた、『タッタカタ!』が割とお気に入りのセリフになった。
後は曲のタイトルにもなった『スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス』
何語だこれ?って気になった人は本編を観てこの言葉がなんなのかチェックしてほしい。
ちなみにメリーポピンズは今年の末から来年頃に続編がやるそうなので、続編を観る予定の人もぜひ予習にこの作品を。
106分間に詰め込まれた体感映画『ダンケルク』
戦争映画というものは基本的に2時間半から長いもので3時間を超える大作が多い。
戦争映画は観たいけど長いのはちょっとって言うそこのあなた。
ワガママ言うんじゃねぇ!笑ったり泣いたり出来なくしてやろうか!
というのは冗談。この作品の本編は106分。一般の映画にしたら少し短いくらいだが戦争映画というジャンルの中ではかなり短い方なので戦争映画初心者にもオススメしやすい。
なぜ短いのかは後述するとして、簡単なストーリーを。
物語の始まりは第二次世界大戦中のフランスにあるダンケルク海岸というところ。
そこでイギリス、ベルギー、カナダ、フランスからの連合軍は敵であるドイツ軍に包囲され危機的な状況下にあった。
この作品は3つの物語が同時に描かれる。
1つ目。ダンケルクで戦う英国の兵士のトミー二等兵は撤退作戦中に同軍の兵士ギブソンと出会う。トミーを物語の主軸として陸軍が撤退戦をする[一週間]を描く。
2つ目。別の場所では民間船に乗っていたドーソンとその息子のピーターとピーターの知り合いのジョージの3人が登場。3人はダンケルクにいる英国兵士達を母国へ運ぶという国の命令を受けていた。
彼らがダンケルクに救援に向かう[一日]をここでは描く。
3つ目は英国軍パイロットのファリアとコリンズの2人が主軸となる空軍の戦い。
ダンケルクから陸軍が撤退しようとするがドイツの空軍に阻まれてしまう。その空軍を倒し、陸軍の撤退作戦を進めるというものだ。
空軍は[一時間]の戦いが描かれる。
そして本作品は1つの物語を解決させてから次の話にいくオムニバス形式ではなく、同時に3つの物語を少しずつ進めていくというなかなか無い手法になっている。
陸軍の一週間の最後の一日からは海での物語と、そしてその2つの最後の一時間は空軍の話と交わっていく。
お恥ずかしながら理解力に乏しいもんで初めはそれが分からなかった。なんで陸軍の話は夜の場面なのに、次の空軍の場面になったら昼間になっているんだろうって思っていたらそういうことか。
無事気づいて良かった。この映画の楽しみどころを潰すところだった…。
気づいてからは物語が段々と1つに繋がっていく様が観ていて面白い。陸海空、それぞれの戦いの違いや自分の置かれている状況の違いなどがよく分かる。
それからこのシーンは戦争映画によく描かれるグロテスクな血の描写はない。なので戦争映画は観たいけど生々しいものは観れないという人にもオススメ出来る。
それだけにその手の映画に慣れている人はどこか物足りないと感じるのかもしれないが。
まあそうは言ってもオープニングから主人公以外の兵士が銃弾を受け次々と倒れていくし、陸軍の乗る船が魚雷を受け、船底の部屋にいた多くの兵士達が溺死していく様子や、重油被った陸軍兵士達が海で逃げる為に泳ぐも火薬の影響で自身の身体が焼けてしまうなど戦争の悲惨さが伺えるショッキングなシーンはあるので血の描写はないものの別の怖さはある。
もちろん戦争映画は変に美化して悲惨なシーンを流さないのはおかしいと思うのであえて描くことで戦争に対する恐怖心をみんなに教えるという意味では良い作り方だと思う。
個人的には、船を着ける時に船と岸の間に挟まって圧死する兵士の断末魔が聞こえるシーンが一番キツかった…。
さて、その作品が106分という戦争映画にしては短いものになった理由。
それは一気に作品の世界に引き込ませる為、より物語を体験させる為だと思う。
え?違う?大人の事情?いやまあ今回はこういうことにしておいて。
この作品、始まりのシーンがさっきも書いたように陸軍兵士とその仲間達がドイツ軍から逃げるシーンなんですね。
しかもその後、戦争映画にありがちな訓練とか僕はどうして兵士になったとかそういう描写もない。
笑ったり泣いたり出来なくしてやるっていう鬼軍曹も\サー イエッサー!/と絶叫する兵士もいなくて、いきなり戦いが始まってそれがほぼ最後まで続くんですね。起承転結の【起】が抜けているような感じ。いい意味で。
多分あえてそういう描写を抜くことによって物語というよりも体験、という感覚が強くなるのではないかと。そこに重きを置きたかったのかと。
ダンケルクが劇場公開される時も映像体験みたいなこと言ってた気がする。今思えばそういうことだったのかなぁと思ったわけですね。
それなのでいつもより引き込まれた感はとても強く感じたね。
もちろん様々な思いから戦争に行くという描写も大切ですが、いつもとは違う話の運び方も1つの手法としてはありなのでは。
ちなみに陸軍の主人公のトミー二等兵は戦いで死ぬとかごめんだ、僕は生きてぇ、そしてなるべくみんなの事も生かしてぇっていう割と現代的な考えの持ち主なので、そういう意味でも共感で物語に引き込まれるというのもあるのかね。
時間、内容共に見やすく、だが戦争という部分もキッチリ作られていたこの映画、ちょこっと空いた二時間で観るのにもってこいの作品なのでは!
ちょこっと空く二時間なんてない?笑ったり泣いたり出来なくしてやる!