2022年の大河ドラマが面白かったのでオススメな話。
つい最近、最終回を迎えた2022年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』。
大河ドラマを何年か観ているが、
今まで見てきた大河ドラマの中で鎌倉殿は一番好きな大河ドラマだったのでオススメするよという話。
オススメの理由をいくつかの項目で話してみようと思う。
大河ドラマと聞くとお堅く地味で難しい。
そもそも歴史はなんか面白くなさそう。
そんなイメージが払拭できれば。
1.主人公の知名度が低いのに人気作になっている
鎌倉時代を舞台にしている今作。
同じ時代にいる平清盛や源頼朝、源義経など有名な歴史上の人物がいる中で、
『北条義時』という人物を主人公にしている。
主人公の知名度が高いと、ある程度知っているテイで話を進められることもあるが、今回はそうでないのでその時代の歴史に詳しくなくても、時代や関係性などを分かりやすく追えるようになっている。
歴史を少しかじってる人だと知らない事が多いので歴史の知識がある人も無い人も、同じ知識量からや視点から物語を見る事ができる。
また主役となる人物の知名度が低いのに、人気があるというのはこのドラマが面白いからという事に他ならない。
2.展開の連続で続きが気になる
話が平坦に進むのではなく必ずと言っていいほど毎話に展開がある。
希望や絶望の描き方が上手い。
史実の情報があまり多くはないので、ある程度脚色ができる。(もちろん史実からは大きく外れる事はないように。)
そしてその脚色がめちゃめちゃに面白い。
また、脚色かと思っていた部分が実は史実でもありました、なんていう小ネタもあったりするのでドラマを見てから史実をみると、これ現実の話かい!って逆に史実に驚いたりもする。
3.伏線の散りばめと回収が楽しい!
この後の歴史をおおまかに知っている人には、明らかに分かる伏線を散りばめているのだが、その人たちでも後から気づくような散りばめを随所に仕込んである。
20週後に回収する伏線が平気である。気付かない人とかも絶対いるんだろうなぁって思いながら仕込んでるに違いない。
ただこの伏線に気づくとめちゃくちゃ面白い。
あと最悪気付かなくてもTwitterで有識者が解説してくれるのでワードで探せば出てくるよ。Twitterありがたい。
セリフ回しや展開など。実際に起きている歴史の話なのに史実を知っている人、知らない人でそれぞれ違った考察がはかどることもある。
素晴らしい。
4.エンタメ性が高くて見やすい
先ほども書いたように話の脚色の仕方が上手。
1話 45分の中で必ず後に関わってくるような展開があるので次回が気になる。
三谷幸喜が笑いの方の作品が多かったのもあり、ふとした時にシュールな笑いの場面もあったりなんかもする。
シリアスと笑いのバランスがよい。
展開やふとした笑いのシーンもあったりするが、それ以外では不穏なシーンの方がとても多い。
次にどうなってしまうのか、やがては死ぬと分かっているこの登場人物はどのような心情で、どのように死に向かっていくのか。
その中で周りはどのような心情でどう動くのか。
歴史というお堅い話かと思って見てみると、まるでサスペンス映画を見ているかのような人間模様の物語に心惹かれていく。
4.劇中音楽が盛り上がりを後押し
大河ドラマは普通のドラマと違ってアーティストが歌う主題歌は存在しない。
代わりにあるのがボーカルがない、テーマソングで毎週オープニングで流れるのだが、この曲がめちゃくちゃにかっこいい。
今回担当しているのはエバンコールという作曲家、
ヴァイオレットエヴァーガーデンの劇伴も担当しており、元々好きで聴いていたので、エバンコールが大河ドラマのオープニングや劇伴を担当すると知って嬉しかった。
そして期待していた通りの良さだった。
まずオープニング。
カッコよくない???
もっと、こう、重くゆっくりな感じかなって思ったら疾走感と緩急があってなんかこう、ファンタジーゲームの曲みたい。
オープニング曲だけでなく、劇中の曲もとても良い。
これはオフィシャルな動画がないけど、動画では勧められないが場面と音楽がばっちりフィットして物語を盛り上げてくれる。
かっこいい音楽だけじゃなく大事なところで流れるしんみりとした超いい曲もあるのでぜひ聴いてほしい。
5.歴史はアニメと同じだ。史跡巡りは聖地巡礼。
この物語を見ていくと、魅力的な登場人物が様々登場する。
そしてその登場人物が活躍した土地に行くとそこで実際の人物が残した寺や功績、その人物のお墓に行くことができる。
(もちろんテレビで見ているのは俳優が演じているキャラクターなのでそれとは別でしょっていうのはもちろんあるが)
この史跡巡りが、なんともいいもので。
鎌倉駅から北に歩けば、大河ドラマに出ている人物たちから祈願されていた鶴岡八幡宮がある。
改修工事はしていても800年以上前からここに存り、教科書に載っている人たちと同じものを見ている。
鶴岡八幡宮の横にそれて誰にも登られなかったような階段を登れば今作の主人公、北条義時の墓がある。
今年になってこそたくさんの人にお参りされているはずだが、それまでも自分たちが生まれる、ずっとずっとずっと前に丘の上に墓は存在していて鎌倉の街を眺めている。
あっちに行けばこの回のあの建造物が!
こっちに行けばこの人物の館の跡が!
と聖地巡礼は止まらない。
大河ドラマにハマると、旅に色取りがつき、より旅が楽しくなることは間違いない。
まとめ
なんだか色々な方面で話が広がったけど、
この作品は色々な観点から大河ドラマを初めて見るという人にはうってつけの作品なのでぜひ見てほしい。
そのうちDVDとかで見れるからぜひ見てみて。
12/29にはNHKにて午後1時から四時間にまとめて総集編が放送されるみたいなのでそれで入ってもいいかと思う。
ただ、総集編だと良さが伝わる所が少なかったりするので総集編を見て面白いと感じたらレンタルショップに行き、DVDを借りて見て欲しい。
※ちなみに5話で初動の面白さが出てきて15話でこのドラマの面白さの深みに入るよ。
衝撃の48話の感情は、47話までみてそれからぜひ観てほしい。