あれ?『ONE PIECE FILM GOLD』が普通に面白かったんだけど。
地上波で放送されたので劇場版ワンピースの最新作を。
子どもの頃はワクワクしながらワンピースの映画を観ていたもんだ。
今や「子ども向けの映画だし、冒頭だけ観てみるか。まあ子ども向けクオリティなんでしょ。」という曲がった気持ちで見始める始末。
さよなら、少年心。
そしてしっかり最後まで観てしまった。
今回は普通に面白かった。少年心を失い、ワンピース熱も冷めてきた僕でも観てて退屈しなかった。
今作も最近の映画作品同様に原作の作者である尾田栄一郎氏が制作に参加しているということもあり、ワンピースらしさがとてもよく出ていたと思う。
○あらすじ
ルフィ率いる麦わらの一味はある日、グラン・テゾーロという黄金の島に上陸。
そこは海賊や海兵達が集まりギャンブルが行われる華やかな独立国家の巨大な船だった。
ルフィ達はそこでカジノに参加。一時大儲けするも、この地を治めるギルド・テゾーロとの賭けにイカサマで負け、借金を負ってしまう。その際、賭けに負けた金を返す代わりに仲間のゾロを人質に取られる。
ギルド・テゾーロの目的は、初めから麦わらの一味を崩壊させる為にゾロを人質に取っていたのだった。
さらにこの島がギルド・テゾーロによって横暴な支配をされていることを知った麦わらの一味は、島で出会ったナミの元同業者のカリーナと行動を共にする。
ゾロを助けるための借金を返す事と、この街の支配を解放させるために麦わらの一味はテゾーロの一味に立ち向かう。
簡単なストーリーはこのような感じ。
今回の敵はギルド・テゾーロというゴルゴルの実の能力者の【金】を自在に操る。
いかにもな敵顔なんだよね、とても良いと思う。強そうな雰囲気もちゃんとある。
ただテゾーロは
⚪︎貧乏な家庭で親からも見捨てられ、
⚪︎夢を叶える途中で出会った想い人が天竜人に奴隷として買われ、
⚪︎自分も奴隷として買われ散々な人生を歩む。
というマイナスが役満な人生を歩んできたのでそのシーンを見てからその状況を知るはずもないルフィにボコボコにされる姿を見るとなんだかとても可哀想だったり。
この世界は一番悪いのは天竜人をはじめとする大きな権力を持った人だったりするからね。
そんなわけでボコボコにされるテゾーロだけど敵キャラとしてはなかなか魅力的なキャラクターだ。
先述した通りこの作品は作者の尾田栄一郎氏が関わっているのでワンピースらしさがよく出ていた。具体的に挙げるとするならば、
①オープニングの映像と衣装のかっこよさ
②懐かしいキャラクターの登場
といったところか。
①はオープニングの映像で、キャラ紹介の為にあまり強くなさそうな敵が登場する。
ルフィ達麦わらの一味はその敵を一人一人倒していくのだが、なかなかに爽快。過去作のストロングワールドでも似たようなシーンはあったな。
ここの場面は一人一人の見せ場があってとてもかっこ良い。映画の冒頭だけ観るつもりが最後まで観るきっかけになったシーンだった。
そして衣装もいつもの格好ではなくとてもおしゃれだ。2、3回ぐらい衣装チェンジがあったりしてその場面の雰囲気に合った服になっているのもとても面白い。
劇場版になるとTPOを守りだす麦わらの一味に疑問を持ったらいけない。
②については元CP9のロブ・ルッチやスパンダム辺りを登場させたのは嬉しいサプライズ。旧キャラも出しつつ近年登場のサボも登場させ無理ない程度に物語に絡ませるのはさすがワンピースだなぁと感じた。
ワンピースのしれっと旧キャラを出していくスタイルとても好きなのよね。
ちなみに地上波で放送した日のSNSなんかでは隠れキャラ的に〇〇がいた!なんて情報が流れてたりもしていたのでそちらも注目して観てもらえれば。
そんなこんなで意外と楽しめた今作。
子ども向けといえば子ども向けなのかもしれないが少年心を取り戻してくれる観やすい仕上がりになったのでは。
ちなみにエンディング曲が好みだった。GLIM SPANKYの『怒りをくれよ』
怒りをもっとくれ、本気になりてぇんだ
って歌っている。
なんだそれすげぇかっけぇな。煽り耐性ゼロの僕だったら、
これ以上怒らないでくれ、あんまそういうの慣れてねぇんだ
っていう歌詞になるわな。