(ネタバレあり)『アベンジャーズ/インフィニティウォー』の衝撃
本編時間は150分ほど。
約130分の興奮と、20分の衝撃。感情が揺さぶられた。そりゃあもう150分間脳汁が出まくっていた。
人ってこんなに興奮できるんですね。
(ここから先はネタバレあり)
◯感想
大まかなストーリーというか大筋の話と感想を。
インフィニティストーンという特殊な力を持った石が6つあり、それを全て集めるととてつもなく強大な力を手に入れることが出来た。
最強だと宇宙でも恐れられていたサノスは生命のバランスを保つべく、その力を手に入れ生命の半分を消し去ろうとしていた。
その石を求めてあらゆる所に行き手に入れる為なら星を滅ぼすのもいとわないサノス。
地球にもその脅威は及び、地球や宇宙のヒーロー達がサノスの野望を止めるべく協力し立ち向かっていく物語。
この映画はたくさんのヒーローが登場する。それなので初めて知る者同士もたくさんいる。しかし目的はサノスを倒すということなので、彼らは臨機応変にチームを組む。
今までのアベンジャーズははっきりとアベンジャーズというチームを1つ組んで同じ場所で闘ったが、今作は宇宙や地球など様々な舞台で様々なヒーロー達が協力して闘う。アベンジャーズが複数チームあるのだ。
物語は序盤から衝撃的。アベンジャーズの敵でもあり、『マイティーソー』シリーズでもおなじみのロキがサノスに殺されてしまう。
ロキはシリーズ通してもかなり印象深い人物だったのでこれはかなりのショック。
そこからは基本的にシリアスな流れで物語が進んでいく。
そんな中緊張をほぐして笑いを取ってくれるのが『ガーディアンズオブギャラクシー』のチームだ。
彼らのジョークシーンは今作でかなりありがたく感じる。
そしてガーディアンズチームにソーが合流。
その辺の絡みなんかは見ていてとても面白い。
その後、地球でドクターストレンジ、アイアンマン、スパイダーマン、ハルクVSハルクの部下たちの闘いもあるのだが、これがなかなかに激しい。物語の序盤とも思えない目まぐるしい戦闘に早速心を奪われる。予告でやってるシーンでもこの辺が多く使われたりするもんで…。
アイアンスパイダーかっこいいぜ…。
一方ブラックパンサーの故郷ワカンダに身を潜めていたキャプテンアメリカチームは離れ離れになったスカーレットウィッチ、ヴィジョンと合流。2人を襲うサノスの部下を撃退しワカンダに戻る。
スカーレットウィッチとヴィジョンは前々から恋仲フラグを建てていたわけだがここにきて完全に恋人である事を確信するわけだ。
クイックシルバーはあの世で泣いてるが、まあヴィジョンあんな赤い体してるけど紳士だから。
ちなみに今までの作品を観ていた人は知っての通りヴィジョンはインフィニティストーンの1つを使って命を宿していているのでおでこにストーンが埋まっている。今作はその石をサノスとその部下に狙われるわけなのでその石をおでこじゃなくてどうにか体内のどこかに隠さないかなと願っていた。まあ無理なのだが。
そんなわけであご髭を蓄えいつのまにかワイルドになったヒーロー、キャプテンアメリカに助けられ、ワカンダに向かう。
キャップが二人を助けるシーンは悲しきかな今作のキャップの一番の見せ場だと思うので是非注目して欲しい。
キャプテンアメリカは「キャプテンアメリカ/シビルウォー」でアイアンマンと袂を分かち別々の道を歩んでいた。この作品でキャプテンとアイアンマンが共闘する事はない。次回作でその共闘は叶うのか。それはまだわからない。
その後ガーディアンズオブギャラクシー チームはサノスに負けない武器を作りに行くソーに着いて行く組と、サノスの野望を止めるためインフィニティストーンを探す組に分けられる。
しかしインフィニティストーンを求めて星に辿り着いたスターロード率いるチームはサノスと出会う。
そこでスターロードの恋人であるガモーラをサノスに連れ去られてしまう。
ここのシーンの緊張感は半端ではない。サノスの圧倒的な力を感じるシーンの1つでもある。
サノスの求めていたインフィニティストーンを手に入れる為に必要だった犠牲は「愛するものの死」
連れ去られたガモーラはサノスに愛はないと言ったが、サノスは涙を流しながらガモーラを殺してしまう。
サノスの愛したものこそ義理の娘のガモーラだった。
サノスはインフィニティストーンを5つ集める。
ここで物語は最終大戦に向かって行く。
ヴィジョンが持っているインフィニティストーンを求めてサノスの部下達が敵を大勢連れて地球にやってくる。それを守るはチームキャプテンアメリカ。
多くのヒーローが決戦の地のワカンダに集結する。
アイアンマンチームはガーディアンズのスターロードチームと合流し、サノスの生まれ故郷の星で直接サノスと闘う。
ありとあらゆる可能性から1つの勝ちの可能性を見つけ勝利目前だったが、ガモーラがサノスによって殺されたと知ったスターロードが計画と違う行動をしてしまったのをキッカケに全員敗れてしまう。
この戦いの敗因は言うまでもなくスターロードさんなんだが、彼も憎き相手に恋人を殺されてしまう悲しい運命に立ち会ってしまった人なので許してほしい。
地球では最強の武器を作ったソー達が合流し、サノスの部下達をなんとか倒す。
ピンチの流れだったが、ソーが来てからは無双状態。というかソーが無双状態。
彼、アベンジャーズの1でも無双してたけどまた無双するんすか。もう反則ですよ、神。
あと、ロケットとバッキーの共闘は個人的に熱いです。名シーンです。こういうの大好物ですありがとう。
だがここでついにサノスが地球にやってくる。ヒーロー達は果敢に立ち向かうも石を5つ集めて無敵状態のサノスに勝てるものは誰もいなかった。
そしてヴィジョンから石を無理やり剥がし遂に石を6つ集めてしまう。
そんな中ソーが果敢にサノスに突撃。サノスの心臓に斧を突きつける。
しかし、サノスは生きていた。彼は指をパチンと鳴らす。
ここからがブログの初めに書いた『20分の衝撃』。
多分普通のヒーロー映画だったらサノスの目論見は失敗してサノスを倒しハッピーエンド。しかしそうではなかった。
サノスが指を鳴らすだけで石が宿るその強大な力から宇宙の半分の生命が消えてしまうと言われていた。
それが成功してしまったのである。
ヒーローは次々と枯れ葉のようになって消えていく。
宇宙にいるアイアンマンチームでも次々と消えていく。そこでアイアンマンは完全な敗北を知る。弟子のような存在であるスパイダーマンも消えてしまった。
最後には満足そうな表情を浮かべた遠くを見つめるサノス。
ここで物語は終わる。
驚きだ。やられた。
サノスは帰ってくる。
この文字が浮かび物語の幕は引く。
いや引けるかい。
今のままだと完全にバッドエンドでしかない。ここからどうやって次に続けるのかとても気になる。
この映画は完全に二部作のパートIだった。しかしタイトルもずるい。インフィニティウォーというタイトルだけだったもんでまさか二部作になるとは予想していなかった。
たぶんパートIという副題を付けなかったのはこの衝撃を増すためであろう。
正直続きが気になってしょうがない。早く観たいんですが!!
この作品を単体として見てもとても面白かった。戦いの連続で余計なシーンが少ない。観ていてとても気持ちよかった。
ジョークシーンとシリアスシーンのバランスや、キャラクターの登場頻度も悪くないと思う。
この映画を観終わって、早く続きが観たい!そう思わせたらこの映画は勝ちなのだがそれ以外でも面白いところは様々あり、何回か見直したくなるような作品に仕上がっていたと思う。
まだ観ていないそこのあなた、マーベルは待ってくれないぞ!復習をしっかりした上でインフィニティウォーを観にいくのだ!!
『アベンジャーズ/インフィニティウォー』の注意点
『アベンジャーズ/インフィニティウォー』を観る上で注意点が1つある。
それはシリーズ物の集大成ということ。
『アベンジャーズ』という名が付いているからと言って、アベンジャーズ2作品を復習すればいいというわけではない。
かといって全作品観なくてはいけないわけでもない。
最低限の作品を復習すれば観ていなくても楽しめるだろう。
だが全作品を観たわけでもないのに、「キャラが多すぎる」とか「ストーリーがよく分からない」は無しだ。
この作品は様々なヒーローを1つのシリーズに集結させるべくスタートしたプロジェクト、MCU(マーベル シネマティック ユニバース)というシリーズの1つの到着点だ。
『アイアンマン』から始まり約10年間もの中で様々な作品、様々なヒーローが登場し物語をつむいだ。
このシリーズは10年間通して出来上がった一本の映画のようなものである。
なので途中しか観ていなかったら『インフィニティウォー』のストーリーの細かい点までは理解はできないと思うし、キャラクターに感情移入が出来ない。
そうなってくると面白くは感じないだろう。
しかしそれではもったいない。今からでも遅くはない。
1作品1作品ちゃんと面白いので是非観てほしい。
MCUシリーズに浸って『インフィニティウォー』を観てほしい。
きっと『インフィニティウォー』を観るときには最高の気分になるはず。
『チェンジ・アップ/オレはどっちで、アイツもどっち!?』
洋画コメディが日本に来た時あるある
やたら長い副題。
『ハングオーバー』の脚本家が作ったコメディ映画。ハングオーバーに負けないくらいのお下劣でイカれた作品に仕上がっていた!さすが!
個人的にアメリカ映画の汚い感じのコメディは色々と突き抜けてて嫌いじゃないのだが、感性的に苦手な人は多くいるはず。だが普通に観て面白い場面もあるのでとりあえず観てもらえれば。
ファミリーとかで観るとお茶の間凍りつくから観てはいけないよ。全国の親御さん、面白そうなパッケージだ〜!って勢いでレンタルしてはいけないよ。
題材は邦題でお察しの通り、2人の入れ替わりものだ。今作は正反対の性格の2人の友人が入れ替わる。
◯ストーリー
エリートで仕事熱心、子どもにも恵まれながら家庭を築いている生真面目な性格のデイヴ。
あまり売れない俳優業をしながら気ままに生き地に足つかない生活を送るミッチ。
2人は街の公園にある女神像がある泉におしっこをかける。おしっこをしながら2人は会話の中でそっちの生活に変わってみたいよ!と願う。すると次の日、本当に入れ替わってしまっていた。
2人はバレないようにやり過ごそうとするがお互いの仕事が自分の性格に合わず、上手くいかなかった。
家庭を持ったことのないミッチは、父親や夫としての接し方が分からずデイヴの娘や妻を傷つけてしまう。
一方デイヴも自由きままな生活になれず困惑。
家庭や仕事がダメダメになってしまったことを知ったデイヴはミッチに「一度でもいいから逃げずにやり遂げてみろ!」と叱責。
さらにその後ミッチは父親から「あいつは逃げてばかりだ」と言われてしまう。
ミッチの心に火がついた。デイヴから仕事や子育てのあれこれを聞きそれを真剣に取り組んで行き、徐々に形になっていった。
さらに真剣に取り組んで行く中にも、自分の元のプラスな性格を取り組んで行くことにより、家庭も仕事も上手くいっていった。
一方のデイヴも今までの生真面目な性格から羽目を外すことを覚えた。
2人はお互いの入れ替わった生活に順応していった。
ある大きな一件の仕事を成功したミッチ。彼はデイヴの家族と共に表彰式に向かう。
そこでミッチはデイヴの生い立ちをスピーチで聞くことになる。
ミッチは気づく。この人生は自分の物ではないと。デイヴが築き上げてきたものなのだと。
デイヴも別の場所で自分には大切な家庭があるのだと気づく。
2人はショッピングモールに移動された女神像がある泉におしっこをかけ、無事にお互いの体に戻る。
2人はお互い幸せに暮らしてハッピーエンド。
というストーリーでした。
基本的には9割がコメディ。
とは言ってもハングオーバーよりは最後は感動テイストにしてあったので綺麗にまとまったのでは。ミッチの変貌ぶりには驚き。最後にはあんなに成長しちゃって。
隣の芝生は青く見える。それはみんな分かっているんだけどその芝生に入ってみたくなるんだよね。
でも入ってしばらく経つと、自分の芝生の大切さに気づく。そういうものなんだね〜。
隣の芝生は青く見えるっていう言葉。
僕は今まで隣の芝生はそっちはそっちで大変だからって意味だけかと思っていたんだけど、なるほど自分の作り上げてきた芝の大切さも教えてくれる言葉だったとは知らなかった。
冷静に考えるとなぜこの作品で心に響くものがあったのか自分でも不思議でしょうがない。内容が基本下ネタなのに(笑)
『名探偵コナン から紅の恋歌』がヒット理由 それは安定性
金曜ロードショーで録画した劇場版コナンを鑑賞!
なんせ世代なもんでコナンの映画は毎年なんやかんや見ている。映画館ではもう観なくなってしまったが。
そして思い入れのせいもあってかベイカー街の亡霊がダントツで好き。
でも決して信者ではないから偏った考えで評価はできない。
という事で考えると今作の評価!
普通!!!
まあ落ち着いて。平次が大好きで平次が出てる作品とそうじゃない作品の評価に偏りが出てる方、特に落ち着いて。
普通といっても何もない普通じゃなくて野球でいうところのヒット、ゴルフでいうところのパーというような感じ。
やるべき事はやってるから特に文句はない。
今回の作品が2017年の邦画興行収入No.1になった理由はまさにその普通が出来たからかな、と。
この映画を観て周りにどうだった?と聞かれたら「つまらない」というよりは「まあまあ良かった」ってなる人のが多いんだと思う。めちゃくちゃ面白かったわけじゃないなら観に行かなくてもいいかなぁとなるんだけれど、それは単発ものの映画の話。
シリーズものは以前観たことある人はまた足を運びやすくなる。さらにコナンのようにその作品が前作品と繋がりがないものなら以前の作品を観ていなかった子どもも気軽に観に行ける。
さらにこの作品のヒットの理由として他に挙げるとすれば、タイトルや舞台。
『から紅の恋歌』というタイトル。とても綺麗で素敵。それだけで情景が浮かぶ。
そのタイトルに沿うように舞台も京都、紅葉、和歌などかなり日本的なものだ。
多分そういうところで狙いを定めてタイトルにもある『恋』に重きを置いたテーマだったのでこんなにヒットしたのかなぁと勝手に想像した。
日本人は本当に恋の物語好きだな。いや、僕も日本人だけども。
内容はまあいいんじゃないかなぁ。「ミステリー映画はたまに観ているし大衆向けのアニメなんだから、犯人くらい当てられるわ!」とか思ってた僕も途中まで分からなかったからミステリーとしては悪くない出来だと思う。
アクションに関してもまあ、いいんじゃないかと。いや、元々ありえないアクションしてたけど。
今作でテレビ局爆破されてコナン君が燃えているテレビ局から逃げようとした時に、テレビ局アンテナの周りをスケボーでぐるんぐるん回って大ジャンプ決めてやるぜのシーンがあるんですよ。
コナン君は真剣そのものなんだけど、やることがぶっ飛びすぎててちょっと笑ったよね。それを平次が察してなるほど工藤!みたいな空気になるのも合わせて笑った。
まあそういうツッコミどころも含めて楽しめば、娯楽作品として安定して観れる作品だとは思った。
平次と和葉がメインの今作だったが、さすがに登場人物増えすぎたな。蘭ねーちゃんも小五郎のオッチャンも少年探偵団もほとんど出番がなかった。
いやー、それにしても和葉は可愛い。
(ネタバレあり)全映画好き、ゲーム好きに贈る名作『レディ・プレイヤー1』
やられた。やってくれたよスピルバーグ。
低迷しているなんかも言われていたスティーブン・スピルバーグ監督。
しかしこの作品でその言葉は全くの嘘になったと思う。
この映画から感じたポップカルチャーの愛情とスピルバーグのメッセージは素晴らしい形の作品になった。予告見て「映像美だけの作品ぽいなー」とか思ってごめんね。
ガンダム、ストリートファイター、AKIRA、ゴジラ、アイアンジャイアント、キングコング、ジュラシックパーク、ターミネーター、バックトゥザ・フューチャーにシャイニング。
この映画にはさまざまなオマージュシーンや登場キャラクターが出てくるゲームやアニメや映画のポップカルチャー好きにかなりオススメの作品になっている。このように色々な物を出せるのも色々な作品に触れてきたスピルバーグだからこそなせる技。
ストーリーと感想を。ネタバレもあるのでご注意。
物語はゲームの中の世界と現実世界を行き来して行われる。
現実の舞台は、様々な地球の問題により荒廃した2045年。荒廃とはいっても『マッドマックス』のようなヒャッハーな世界ではなく、スラム街のような状態だ。
一方ゲームの世界はオアシスと呼ばれる仮想の世界のゲーム。自分の姿がなんにでもなれるし自由に生きられるその世界にみんな没頭していた。
オアシスの世界はいわゆるVRゲームのようなもの。
今のVRがもっと発達したらこの映画のようなリアルな世界に入り込めるのかなぁ。
オアシスではゲーム創設者のジェームズ・ハラデーの遺言で3つの試練をクリアするとゲームの所有権と大金がゲットできるというゲームが開催されていた。某海賊マンガ的にいうと世はまさに大VRゲーム時代。ありったけの夢をかき集めているのだ。
スラム街に住む主人公のウェイド・ワッツもありったけの夢をかき集めてゲームに挑んでいた。
あることから第1の試練であるレースゲームをウェイドはクリアした。
このレースゲームのシーンの見応えはかなりなもの。障害物にティラノサウルスやらキングコングやらが出てくるんだがその迫力満点。しかも主人公が乗っているのはまさかのデロリアン。
残る2つの試練をクリアするためにウェイドはゲーム内の仲間エイチとトシロウ、ショウ、そして今作のヒロインであるアルテミスと出会いみんなで試練を乗り越えようとする。
しかしそこに立ちはだかるのは今作の敵、オアシスの世界を手に入れたいIOIという大企業の社長ソレント。
彼は現実世界で主人公の里親を殺したりゲーム世界でも主人公を狙って殺し屋を差し向けたりなどあらゆる手段を使って自分がクリアする為に邪魔をする。
社長ソレントも自らオアシスの世界に入ることもあるのだが、彼のアバターがなんだか悪いクラークケント(スーパーマン)にしか見えないのがなんか笑える。
現実世界で里親を殺され拠り所を失った主人公はレジスタンスと呼ばれる軍団に攫われる。アルテミスのプレイヤーであるサマンサと出会う。
ゲームの世界で私と現実世界で会ったらきっと幻滅するわとか言ってたけど顔に跡があるだけで可愛い女の子という奇跡。なんてこったい。
そして第2の試練の舞台として出てきたのがまさかの映画『シャイニング』!
あの双子も登場して血が流れるシーンも完全に再現!シャイニングを映画館で観れていない世代なのでなんかもうそれだけでありがとうございますってスピルバーグに言いたくなる。
シャイニング本編の最後にも出てくるあの白黒の集合写真も最後の雪のところもあるのさすが。
舞台は変わって現実。第2の試練も無事クリアした主人公チームだがここでレジスタンスの拠点にIOIのお邪魔が入り、主人公とヒロインは離れ離れになってしまう。
ヒロインはIOIに捕まってしまい、主人公はIOIから逃げてる所をゲーム世界での仲間、エイチ、トシロウ、ショウのプレイヤーの3人と出会い助けてもらう。
エイチはゲーム世界だとかなりゴツいやつだったがプレイヤーはたくましい女だった。
トシロウは日本人の青年。ショウはまさかの11歳の男の子。
4人でゲーム世界に入り第3の試練に向かったが第3の試練のレトロゲームをクリア、の場所をIOIの社長がシールドを使って侵入出来ないようにしていた。
主人公はこのままじゃこのゲームは社長に乗っ取られてしまうと思い、ゲーム世界の通信をハッキング。全世界のゲームプレイヤーに立ち上がってもらうべく決起を述べる。
すると世界中からプレイヤーが駆けつけみなでこのゲームを守ろうと立ち上がる。
このシーンはとても熱かった!全世界のプレイヤーの数の多いこと多いこと。よく見るとストリートファイターの春麗やミュータントタートルズなど見たことあるようなキャラクターのアバターもたまに見かける。DVD化したらこのシーンだけ一時停止しながら色んなアバターを見ようそうしよう。
対するIOIチームもこれに対抗。全世界のプレイヤーVS IOIチームの全面戦争となる。
この戦争のシーンもなかなかの見応え。
そしてここからが僕が一番なお気に入りの場面。
シールドを内部から破られた敵の社長はメカゴジラに乗りプレイヤーをバッタバッタと倒していく。
そこに立ち向かうのは日本人の青年トシロウ。
「俺はガンダムで行く。」という言葉と共に彼の侍のアバターが見る見るうちにガンダムの姿に!
ガンダムVSメカゴジラの闘いである。素晴らしい。日本の作品じゃないのに日本の作品同士が画面で熱い戦いを繰り広げている。ハリウッドの技術力を借りて。
鳥肌が止まらなかった!!
メカゴジラに手負いを負わせて散ったトシロウ。ヒロインがメカゴジラの中にいる社長のアバターに爆弾を投げてメカゴジラを無事倒す。
アイアンジャイアントに乗るエイチが親指立てながら溶鉱炉に落ちて行くというターミネーターのオマージュシーンも観ながら主人公達は奥に進み最後の試練に挑む。
最後の試練の途中で敵に邪魔されるが主人公は敵にまさかの波動拳!
対する敵は特大の爆弾を使い全アバターを消滅させるがライフを1つもらっていた主人公はただ1人ゲーム世界に生き残る。そして最後の試練をとうとうクリア。
すると場面はゲーム創設者ハラデーの子供時代の場面に。そこには老人になった死の直前の姿のハラデーもいた。
子どもの頃の彼はゲームに没頭。ゲームを開発する段階でもなかなか現実世界で上手くいかなかった彼の姿はどこか悲しげで悔いがあるように見えた。
その姿をみた主人公はゲームと現実世界のバランスに気づく。
その後ゲームの所有権を手に入れた主人公達だが現実も大事にする彼らはゲームに週2日の休みを入れるようにした。
彼らはゲームを通してゲーム以外にも大切なことがあると学んだのだった。
ストーリーはこれで終わる。
まず何と言っても前述した通りオマージュシーンや既存キャラクターの登場の多さに驚く。そして感動する。ポップカルチャー好きにはたまらないだろう。
また、スピルバーグはゲームや映画のカルチャーの愛情を出していると共にその世界に没頭しすぎるとゲーム創設者ハラデーのように現実で悔いを残してしまうのかもしれないというメッセージがあると勝手に感じた。
映画を観た人たちにはぜひ主人公のウェイドのようなバランスの取れた人間になってね、と。
そのメッセージには共感しつつも、これだけ現実から逃げられる楽しい作品に出会ってしまうとなかなか難しい。スピルバーグ監督、やってくれるぜ。
とりあえずそのメッセージはもう一回観に行ってからよく考えるって事にしよう。
(ネタバレあり)『パシフィック・リム アップライジング』に足りない圧倒的オタク成分。
前作『パシフィック・リム』から5年。とうとう続編が公開された。
いや、5年前?嘘だろ2、3年前とかじゃないのか…。
時が流れるのは早い。0歳でオギャーと泣いていた赤ん坊が5歳になって友だちと元気に遊んでいるのだから。
0歳でオギャーと生まれてヒットした前作からどういう5歳児になったのかと楽しみにしたのだが、この5歳児 どうやらしばらく見ない間に僕の知らない感じの子に育ってしまったようだ。
まずはストーリーを。(以下映画のネタバレありなのでご注意を)
◯ストーリー
ある日地球に異世界からやってきた怪獣が襲来。人類は巨大ロボット「イェーガー」を造り激戦の末に勝利する。(前作)
壊れた街の復興を続けながらも徐々に平和を取り戻した10年後の地球が今回の舞台。
主人公は前作で戦死したペントコスト司令官の息子ジェイク(ジョン・ボイエガ)。
彼は元軍人だったが今は軍を抜けて違法行為をしながら生きていた。
ある日ジェイクは孤児の少女アマーラと出会う。
2人はとある理由から軍に入る事になる。ジェイクはイェーガーのパイロットを訓練させる教官として、アマーラは訓練生として。
時を同じくして、中国のシャオ産業という会社がコックピットに乗らなくても無人で動くイェーガーを開発。
無人機を採用するかの会議をオーストラリアで開こうとするが会場付近の海から正体不明のイェーガーが現れ、会場付近を襲撃。前作でイェーガーのパイロットでもあり、ジェイクの家族同然だった森マコ(菊地凛子)の命が奪われる。
マコは死ぬ間際に襲撃したイェーガーは誰が乗っているかを暴くヒントになるデータを送信。
そのデータをもとにヒントの場所に行くと、襲撃したイェーガーがまた出現。交戦して勝利を収めたジェイク達が敵機のコックピットを開くとそこには怪獣の体(脳ようなもの)が。それは怪獣とイェーガーが合体したものだった。
ジェイク達は無人機を造るシャオ産業の社長が犯人だと疑った。
その後、軍の近くに配備されるシャオ産業が造った無人機が突如暴走して軍を襲う。壊滅的な状況に陥る。
しかし犯人はシャオ産業の社長ではなく前作でも登場したニュートン博士だった。
博士は前作で怪獣の脳とリンクした時に敵に操られてしまっていた。操られたニュートンは再び怪獣を地球に放とうとする。
怪獣を放つ裂け目を閉じることには成功するが、その間に3匹の怪獣が再び地球に現れてしまう。
怪獣達はレアメタルを求め日本の富士山へ向かう。レアメタルと怪獣の血液が混ざってしまうと科学的な反応により地球の火山帯は爆発し地球滅亡になってしまう。
壊滅的な状況にジェイクはパイロット訓練生達を連れ、残った4体のイェーガーで立ち向かう。
◯感想
前作と明らかに雰囲気の差がある。ブログタイトルにもある通り今回圧倒的に違うのはオタク感の喪失。これだと思う。
今回の主人公、見てよこれ。
紛うことなきパリピじゃん。しかも強そうな感じのベクトルが違うじゃん。オタク狩りしそうじゃん。なんなのジョンボイエガ、『スターウォーズ』のフィンの時は真面目さがあるけど髪型変えるだけでなんでこんなイケイケになるの。
もっとこう、オタクが好きそうな理想の主人公的かっこよさってもっと別であるのかなって思った。
ストーリーもあまりいい出来とはいえない。やっぱり何と言っても『パシフィック・リム』は怪獣とイェーガーの闘いを多く見たい。
しかし途中まではイェーガー同士の闘いだったりこの原因は一体なんなんだ?みたいな会話が多い。ジョークシーンもあまりないので説明をずっと聞いているような気がする。ジョークシーンがあったとしてもセリフとかどっかでみたようなテンプレートなものばかり。
申し訳ないが2時間あるうちの最初の1時間は全く物語に引き込まれなかった。
楽しい物語って本当に気づいたら瞬間的に引き込まれてその世界に飛び込んでいるものだもの。
今回はしばらく、「映画を観せられているんだなぁ」って感覚が強くある。
ラストバトルでようやく怪獣VSイェーガーの闘いが見れたと思ったら動きがよく分からず見にくくて動きも前作に比べるとロボット特有のかっこよさが欠けてる気がした。トランスフォーマー並みに綺麗なデザインでち密な動きしてくれたらストーリーが雑でも見応えあるんだけど、そういう動きの良さもあまりない。
機体の中もいつの間にやら仲間やられてるわ、あれ?新田真剣佑どこいった?あれ?もうやられた?みたいな感じになっているのも少し残念。
日本の描写が割と適当で嫌に思う人はいるのかも。中国みたいな看板があったりガンダム像が変なところにあったり富士山がデカすぎたり。
前作の監督、脚本、製作をしてくれたギレルモ・デル・トロ監督。彼が監督した前作は日本のロボットや怪獣が好きだという愛を感じたなぁ。オタク成分が最高に満ちていたよ。
次回作をもしやるというのであればギレルモ・デル・トロ監督にすべて任せてほしいなぁ。
(ネタバレあり)『ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル』はドウェイン 春の筋肉祭りでした。
『ジュマンジ』の続編が公開された。前々から予告が流れていたが、前作と全く違う雰囲気で不安もあったが観に行った。
その不安は消えた。いや、消えたというよりも飛んでいった。ドウェイン・ジョンソンがはるか上空に飛ばしてしまった。
というわけであらすじと感想を。(以下映画のネタバレありなのでご注意を)
○ストーリー
1996年、アレックスという若い青年が浜辺でジュマンジというボードゲームを拾う。
彼は家に持ち帰るがボードゲームに興味を示さず放置。しかし夜にそのゲームから太鼓のような音を聞き中を覗くとボードゲームだったはずのジュマンジはゲームのカセットに。
彼はそのゲームを始めてしまう。
月日は流れ現在。
登場人物は
・旧友から使いパシリをさせられるオタク気質なスペンサー[主人公]➡︎ムキムキ&フェロモン最強のブレイブストーン博士(ジュマンジの世界)
・旧友を使いパシリをするイケイケなアンソニー ➡︎背が低く足も遅い動物学に長けたムースフィンバー(ジュマンジの世界)
・スマホ片手にSNSや友だちとの電話に入り浸る現代っ子なベサニー ➡︎豊満なボディ?のオジサン シェリーオベロン博士(ジュマンジの世界)
・友だちを作ることを拒否し、いつもひとりぼっちでいるマーサ(ヒロイン)➡︎武道とダンスファイトを特技とする強き美女ルビー・ラウンドハウス
の4人。
問題児扱いで居残り掃除を言われた4人は地下室の掃除をしている最中にジュマンジというゲームソフトを発見。
ゲーム中の使用キャラを決めて、いざゲームを始めようとした4人だったが、突然ゲームの中に吸い込まれてしまう。
4人が目覚めると、自分の姿がプレイ前に決めた使用キャラになっている。
1人3つのライフポイントと各々持っている能力を駆使してゲームをクリアしないとこの世界から出られないと知った彼らは4人でゲームクリアを目指す。
途中で1996年にジュマンジの世界に取り込まれてしまったアレックスも合流。5人でゴールを目指す。
物語は第1の試練、第2の試練のようにRPGのように進んでいき途中に待ち受ける困難をみなで切り抜けて行く。
その中で主人公スペンサーとヒロイン マーサはお互いに惹かれ合う。
またベサニーはアレックスを意識するようになる。(ただしベサニーはジュマンジの世界ではオッサン。)
5人は誰も欠けることもなく無事にゴール。元の世界へ戻り、みんな仲直り。
しかしアレックスはジュマンジの世界に取り込まれた時の1996年に戻っていったので主人公たち4人と再会した時はすでに大人に。家庭も持っていた。ベサニーはアレックスと結ばれることは無かった。
最後はスペンサーとマーサはゲームの外でも親密な関係に。ジュマンジのゲームソフトは4人が壊してハッピーエンド。
といった感じだろうか。
○感想
はじめのほうにも書いたとおり今作は前作と雰囲気が全然違った。というか話がまず違う。前作はこの世界にジュマンジの動物や人物が飛び出してくる、というものだが今回はゲームの世界に入るという逆の立場になっている。
だが前作の主人公、ロビン・ウィリアムズが演じるアランはこのジュマンジの世界に閉じ込められていたという事なのでまあ逆の立場で見るというのもなかなか面白い。
前作の主人公がこの世界にいたというのは観てもらえればわかるとおもう。
浜辺でジュマンジを拾ったのも前作のラストと繋がっていたりするので作品のテイストは違っていても同じ世界で繋がっているという所は嬉しかった。
しかし個人的に今回の魅力はなんといってもドウェイン・ジョンソン。これに尽きる。
気弱なオタクがゲームの中に入ったらドウェインの体型になっている。それだけで面白い。
「すごい筋肉だ。」と自分の筋肉に驚くドウェイン。
無意識にフェロモンを撒き散らしてしまうドウェイン。
リスにビビるドウェイン。
色々な作品で向かうところ敵なしの役をやっているとは思えないギャップに何度も笑ってしまった。
とても良い演技だった。
また今回は日本語吹替え版で観たのだが、ジュマンジの世界に入った4人の吹き替えの演技も素晴らしくより笑いを誘われた。
シェリーオベロン博士が、中身は女の子なので終始オネエっぽい声でとても面白いぞ。
とまあなんとも感想なのかなんなのかよくわからないことを並べているがこの映画から総じて言える事はエンタメぶっちぎりってことだ。
笑えるシーンがてんこ盛りで頭空っぽにして観ていられる。
アドベンチャー映画としても見応えはしっかりあるので子どもから大人まで幅広く観れる娯楽映画だと思う。
前作を観ていないそこのあなたもぜひ気軽に劇場へ足を運んでみては。